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瑞泉寺
瑞泉寺 式台門
唐破風造りの式台門は、門扉上部に菊の紋章があり、勅使参向の際に出入りに使われるため、勅使門・菊の門とも呼ばれています。この瑞泉寺の式台門は、桁行約3.7メートル、梁間約2.5メートルで唐破風付入母屋造り屋根となっています。瑞泉寺は、宝暦12年(1762年)の大火によって土蔵を残し全焼しましたが、まもなく再建か進められ、寛政4年(1792年)に式台門の立柱式が行われています。記録では、棟梁は加賀藩の拝領地大工であった井波の柴田清右衛門がつとめ、彫刻は拝領地大工で井波彫刻の元祖とされる北村七左衛門(番匠屋九代目)が彫ったとあり、井波彫刻の源流を示す名作の一つとされています。1930年(昭和5年)に屋根が柿葺きから銅板葺きへ改修されました。2005年の大法要にあわせて修復工事が行われ、屋根まわり以外は200年の姿に復元されました。
扉の両小脇板を飾る「獅子の子落とし」は、我が子を千尋の谷に落として育てるという、獅子の言い伝えを彫ったものです。蟇股(かえるまた)には人の悪夢を食べるという「莫(ばく)」、虹梁(こうりょう)上には「松に鶴」の彫刻等があります。洗練された構図と動的な表現は、山門の正面唐挟間の「波に龍」を彫った京都の彫物師であった前川三四郎に習ったと云われています。
瑞泉寺 式台門(写真:2009年7月25日撮影)
式台門 各部分の写真
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