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井口地区
井口城跡
井口城は、14世紀初めにこの辺りの豪族であった井口氏が築いた城です。太平記などの記録では、南北朝時代(約640年前、14世紀後半)に武将桃井直常(ももい なおつね)もこの井口城で攻防を繰り広げたと記されています。城跡といっても主郭跡にある墓地の一角に「井口城跡」としるされた石碑があるのみで周りは田園となっています。
近年の調査により、城の規模は東西135m南北99mあり、主要部のほかに東に出丸(でまる)の郭(くるわ)がある平城であったことが判っています。城跡からは、古代から室町時代までのいろいろな土器や漆塗りのお椀や下駄などが発掘され、井戸跡も発見されています。近くの明専寺付近からは、城に関係の深い五輪塔などの石塔群が発掘され、県道沿いの一角に池尻中世石塔群として展示されています。
太平記 巻 第三十八 諸国宮方蜂起の事附備前軍の事
(前略)・・・越中では、桃井播磨守直常が信濃国から打越えて、旧好の兵を語ひ、国中を靡かして、加賀国の富樫を攻めようとて出向つた。能登、加賀、越前の兵はかくと聞いて三千余騎で越中国へ越えて、三筒所に陣を取つた。此時能登、加賀の兵三百余騎は打連れて降人となり、隙を見て攻めたので、桃井は井口城へ逃げ籠つた。
井口城跡 地図
場所:富山県南砺市池尻3 他
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